トーキョーライブ22時~2015.4.12 「生放送が怖い芸能人が集合」回は何故不評だったのか
毎週日曜日夜22時よりテレビ東京系で放送されている「トーキョーライブ22時‐ニチヨルまったり生放送中‐」は、毎回ジャニーズタレントが持ち回りでMCとして登場する番組である。
私はNEWS小山慶一郎さんがMCの回しか観たことがないが、毎回視聴者から電話で悩み相談を受け付けそれに対する解決策を3~4個出し、視聴者からデータ通信で投票をしてもらい1位の解決策を相談者に提案するという内容が小山さん回の番組構成の主軸となっている。
合間に小山さんの生着替えがあったり、無茶ぶりで夜の東京を自転車で走らされたり、スタッフの小山さんに対する扱いが雑なのが笑いを誘いジャニヲタをモエさせている。
さて、2015年4月12日。
この日の放送は「春の特別企画」と銘打って、「3週連続スタジオを飛び出し東京のどこかから放送する」とした第一回の放送である。
この「特別企画」、さらに「同じ悩みを持つ芸能人が集合」とのこと。その悩みのテーマは「生放送が怖い」。
下記は番組ホームページから抜粋。
「炎上しそうで怖い鈴木拓(ドランクドラゴン)、
何でも言ってしまいそうで怖い鈴木奈々、
想定外な事件が起きそうで怖い蛭子能収の3人とMC小山くんが生放送!
そんなゲスト3人への皆さんからの意見を募集します!!
皆さんから頂いた遠慮ない意見(悪口もOK!)に、
炎上せずに答えられるか挑戦します!」
私は録画したのでリアルタイムでは観なかったのだが、ジャニヲタ仲間たちの感想が真っ先にSNSより入ってきた。
「面白くない」「ゲスト要らない」「こんな放送が毎週続くならもう観ない」「これが面白いというスタッフはおかしいんじゃないの」「小山さんは頑張ってたけど番組開始以来最悪」「ゲスト呼ぶのは失敗」
対して番組ディレクターの感想「ハラハラしたりゲラゲラ笑ったりで楽しかった。」
番組に対してのこの感想の落差の原因は一体どこにあるのか、後日録画を観た上で考えてみた。
- 鈴木拓の口が悪い。そしてそれが面白くなく不愉快。
- 鈴木奈々がうるさい。視聴者の多くが小山さんファンの女性と考えると女性目線での鈴木奈々への評価は常日頃からかなり低い。
- 蛭子能収がしみったれたおっさんである。小山さんが見たくてテレビを点けているのに画面端にビジュアルがどうにもいただけないおじさんが映りブツブツ言うのはまだいいが、画面に抜かずにもっと引きで映してほしい。
- 唯一の一般視聴者からのお悩み相談コーナーの、相談者の女性の態度と言葉遣いが悪く相談内容も不愉快。
- 番組終了の最後のコマが鈴木奈々で終わり小山さんファンの反感を買う。
- とにかくゲスト三人がうるさく三人の話ばかりで小山さんファンにはちっとも面白くない。
お笑いファンからの目線。
- 鈴木拓は単品では品がなく面白くない。鈴木奈々はうるさいだけ。蛭子能収のグダグダ感。それが面白くなるかどうかはMC次第。小山さんはどちらかというとツッコミ担当のゲストに小山さんの天然部分を突っ込まれて笑いを誘うタイプであり、この三人のゲストを扱いかねていた印象。ミスマッチだった。
- 番組ホームページにあったように「皆さんから頂いた遠慮ない意見(悪口もOK!)に、炎上せずに答えられるか挑戦します!」と、“炎上”ギリギリを狙う制作側の意図が根底にあったわけだが、制作側が書いたように悪口の視聴者意見に対し悪口で返すゲスト(鈴木拓)。これは2回くらいまでなら笑って流せるけど、悪口の意見を寄せた視聴者に対しあまり口汚く悪口を言われると不愉快である。それはきっとその悪口や悪口を言った鈴木拓を面白く料理できる人間が場に居なかったせいだろう。
メールやSNSの視聴者に対し一人で悪口を言って誰も鈴木拓に突っ込んでくれない。これは鈴木拓が一方的に悪者になっていて鈴木拓自身にとってもあまりいいことではなかったと思う。鈴木拓の悪口はたまに正論を突いているときもあるのだから。
- 悩み相談者があのような無粋な人選になってしまった。“炎上”ギリギリを狙った結果だろう。確かに、いつものように普通の悩み相談ではゲスト三人と化学反応を起こしづらいだろう。
でも、一般的に見ても自分勝手な言い分の悩み(と言えるのか?)で、そもそも相談内容に共感できない。なおかつ相談者の口の利き方が悪かったりため口だったり偉そうだったり、もしかしたらこれは仕込みではないのかと勘ぐりたくなる。
何より、ターゲット視聴者層がどこにあるか。実際と制作側の希望のズレに問題があったと思う。
この番組の視聴者層は小山さんファンの人が多いと思われる。それに対し、制作側はMCのファンのみならず一般視聴者にも受けるように番組を変えたい、チャレンジしたいと今回の企画になったと思われる。
今まで散々番組に無茶振りされてきた小山さんの姿が笑いを誘っていたのがこの番組の見どころだ。鈴木拓・鈴木奈々・蛭子能収の三人の人選の理由を考えると、ハチャメチャなゲスト三人に小山さんが振り回されアタフタするのは面白いんじゃないかと制作側は考えたと察する。
結果的に小山さんはアタフタした感じにはなったけどそれが面白かったかというと微妙だ。
今後について思うこと。
今回のようなゲストを呼ぶ番組にしたいなら、MCはジャニーズである必要はないと思う。どこか他で、もっと回しの上手いオードリーの若林さんのような人にMCをしてもらうのがいいだろう。
MCがジャニーズであることを生かして今後番組がますます発展するには。
小山さん回しか知らないので小山さん回に限って言うが、「ニチヨルまったり」という番組名通り、日曜の夜に部屋で一人…という状況設定は必須だろう。時間帯は単発時のように深夜の方が一般視聴者の取り込みを気にしなくていいのかもしれない。
その上で小山さんの良さを生かすとしたら、小山さんに何かしてもらうのがいいと思う。何か、チャレンジ的なことを。
そう考えると、せっかくだからNEWSのメンバーも呼んでいっそのこと4人で番組をやってほしい。
寒い季節に4人で一つのコタツに入ってみかん食べながら雑談してよ!
で、4人で体を張ってチャレンジする企画が毎回あるといいなと思う。
正直、NEWSは冠番組がなくファンは切望しているので、テレ東さん辺りで実現してもらえたら非常にありがたい限りなのだ。
きっとわちゃわちゃした楽しい番組になるだろなーと夢想しつつ、次回の小山さんのトーキョーライブ22時が以前のような「まったり」した番組になることを願っている。