【弱ペダ】ナルシストで軽口ばかりだと思っていた東堂尽八を見る目が180°変わった件
東堂尽八は、マンガ「弱虫ペダル」の登場人物の1人である。
主人公の所属する総北高校の自転車競技部のライバル校である箱根学園。
その箱根学園の自転車競技部の3年生。
「登れる上にトークも切れる!
更にこの美形!
天はオレに三物(さんぶつ)を与えた!」
が口ぐせの、音もなく加速する通称(自称?)〝眠れる森の美形(スリーピング・ビューティ)〟
彼は、総北高校の3年で同じくクライマー(自転車競技で登りが得意な人)の巻島をライバル視するあまり、「巻ちゃん巻ちゃん」と毎日のように電話しては「体調崩してないか」「夜は暖かくして寝ろ」(→体調万全じゃないとレースで全力で戦えないから)などライバルだかラブだか分からないようなしつこさで、巻島から少し面倒くさがられていた。
美形という設定ではあるが、私から見ればちょっとお笑い担当?出てきたら苦笑してしまうような位置にあるキャラである。
そんな東堂の、自転車を始めるきっかけとなったエピソードが、本編とは別の「弱虫ペダルSPARE BIKE」第1巻に収録されている。
中学時代の彼は、「髪型が乱れるからヘルメットは却下」「スポーツウェアはダサい。レースでもオシャレ着でカッコよく、見栄えは大事だ」と、おおよそ自転車競技には向かないような発言をしていた。
だが、初めて出場することになったレースのスタート前、彼はこう思う。
『何にアツくなってる。
こんなくだらない自転車のレースに。
ーーーーーいや
違うな。物事は全てそうだ。
くだらないかどうかは
やってみるまでわからない!』
外から見てくだらないとか斜に構えたり文句を言うことはいくらでもできる。
世の中にはくだらないことが多い。
でも、一見くだらなく見えても、本当にくだらないかどうかは、実際にやってみた人でなければ言うことはできない。
私もいろいろやってきた。
その結果、やっぱりこれはくだらないしやる価値が無いと思うものもあれば、くだらなさそうに見えていたけどやってみると意外とそうでもなかったものがある。
昔はくだらないと思ったことでも、何年か経って再びやってみるとすごく面白くてハマったこともある。
それをくだらないと思うかどうかはやってみた人、一人一人で違うだろうし、その時のその人のタイミングにもよるだろう。
それでいいんだよ。
だって人はみんな違うから。
誰かにとっての「くだらないこと」は、私にとっての「くだらなくないこと」かもしれない。
だから、誰かの「くだらなくないこと」が今の自分から見て「くだらないな」と思ったとしても、できるだけそれはそれとして尊重していたい。
お喋りで自信家で私とは正反対の位置にいると思っていた東堂尽八が、意外にも思考回路は私と似通っていたことに驚くと同時に
「くだらないかどうかはやってみるまでわからない!」
と、本編でなく番外編で(!)東堂尽八のキャラ印象に大きく作用するこのセリフをたかが中学生の、本編では軽口キャラの東堂尽八に言わせてしまう渡辺航先生にイイネ!が止まりません。