眠たい病気①

昔から眠くて仕方なかった。

 

一番古い記憶は、中1の時だ。

部活動の吹奏楽で、楽器を吹きながらしょっちゅう居眠りをしては顧問に怒られていた。

授業中もよく居眠りしていた。

正直、成績は悪い方ではなかった。

そのせいか、授業中はあまり先生に咎められることはなかった。

 

高校は、普通より少し上の進学校へ進んだ。

無理して頑張ってレベルの高い高校に行って必死についていくのはしんどいと思ったし、それよりは1つランクの下の高校で上位にいる方が精神的にも楽だろうと思ったから。

眠いし。

 

高校3年間は無難に過ごした。

授業中の居眠りは相変わらずだった。

体育の時間にみんなで散々走らされた後、集まって座って先生の話を聞いているうちに寝てしまったことがあった。

でも、それなりに勉強もして四年制大学に進学した。

 

大学で入ったサークルで、上級生になったときに書記を務めることになった。

だが、例会中いつもだいたい居眠りをしてしまい、議事録はミミズが這ったような字ばかりで何が書いてあるか読めない。

そんな私を非難してくる人たちもいた。

当然か。

 

ある日、友達とカラオケボックスに行った。

歌う気満々で行ったのだが、部屋に入ると急に眠くなって歌う元気がなくなり、友達を不機嫌にさせてしまった。

 

付き合った人もいた。

ドライブデートもした。

いつも私は助手席で寝てしまった。

ある日、別れを告げられた。

どこに行ってもいつも眠そうだから自分とは合わない、という理由だった。

 

何でこんなに自分が眠いのか分からない。

友達は「授業中眠いとかそんなの気合いだよ、気合い」と笑った。

みんなこんなに眠たいのを気合いでなんとか踏ん張って頑張って起きているのか。

でも私はみんなより気合いが足りないらしい。

眠い時は何をやっても眠い。